変てこなやつの話

こんにちは。 はなです。




亜熱帯広州を思い出すような、どんよりした季節の到来です。




だから私もやる気なし。ひたすら、だらりんこ〜。




そこへ・・・


「おい」


どこからか、おかしな声が聞こえて来ます。

「おい」


「え〜、なに〜?」


思わず顔を上げて見回すと・・・



「ええ〜っ!?」





あ〜、びっくりした〜。


それにしても、ちょ、ちょっと・・・あんたいったい誰!?



こんな変てこりんなやつ、見たことない!




見れば見るほど、変なの・・・




「おい、お前」

「お前って、そう言うあんたは誰なのよ?名を名乗んなさい、失礼ね」
「・・・我が名はカレタカ。ポピ族の精霊なり」
「カレタカ?・・・ポピ族?」
「カレタカとは我らポピ族の言葉で、守るもの、の意味なり」
「・・・」

もう、さっぱり分かりません。

「我らポピ族は先祖代々、アメリカの大地に暮らす誇り高き民」
「・・だから、そのポピさんのあんたが、いったい何の用?
 私、今、お昼寝したいんだけど・・・って言うか、なんで
 いきなりここにいるわけ?」
「呼ばれたからおる」
「呼ばれたって・・・誰によ?」
「落ち着きのない、早口の、やや年老いたぽっちゃり女・・・」
「あ!・・・それ、emihana じゃん!」


ピンときましたよ。

あのオバサン、またおかしな人形見つけて買って来たんです。

好きなんです、あの人。ったくもう・・・



こんなのとか



こんなのとか



ふつうにみんなが可愛い〜って言うものには「ふんっ」てそっぽ向いて

どうしようもない天邪鬼。


そんなのは今に始まったことじゃないから、驚かないけど

目の前の変てこな・・・「カレタカ」とか言うの

格別に変てこですよ! あ〜あ・・・関わりたくない。


「お前、犬だな?」
「犬だけど、ちゃんとはなって名前があるの、そっちを呼んで」
「では、はなよ」
「はいはい」
「お前、何も感じはせんのか?」
「感じるって・・・何を?」
「真に感じぬのなら、そなたの鼻はもうアテにならんぞ」
「超アタマ来る〜、だから、何の話?」
「今、この国に漂う怪しい匂いの話だ」
「え?怪しい匂い?」


「そうだ・・・まぁ、それはともかく」

カレタカとか言うやつは、一度大きく息を継いで

また話し出しました。


「我が先祖は言った。かんしゃくを起こすと、友を失う。
 嘘をつくと、己を失う、と」
「うん・・・」
「また、こうも言った。人間には責任がある。力があるわけではない」
「なるほど・・・」
「我が民は嘘を吐かぬ」
「ふうん・・・そうなの」
「そうだ」


変てこなやつの言うことは何となくわかるような気もしますし

何かすごく大事なことのような気もします。


でも、私は犬なので、よくわからないなぁ。

だから、とりあえず今は眠りたい。



このまま寝ちゃうことにしますね。



いいですよね?





だけど、頭の隅の方で、ちょびっとだけ思っていました。

この国、そんなに怪しい匂い、してるのかな、今・・・




こうして嗅いだら、わかるでしょうか?




心して嗅ぐがよいぞ、はな・・・(byカレタカ)






先日コメントいただいた、カナダのペンネちゃんと私です。