涙のずんずん


こんにちは。 はなです。




だいぶ暖かくなって来ました。




まだ北の大地では雪が降ったりしてるみたいです。

でも、春はすぐそこですよね、きっと。



ええと、emihanaったら、 今回も上海滞在記を書くとか息巻いてます。

場所もお馴染だし、今さらそう長々と続ける意味があるんでしょうか?

・・・なんて言ったら、また煩いのでさっさと書かせることにします。

すみませんが、しばらくお付き合いください。

お願いします。



去年秋の訪問の際には、熱血案内人Y氏のおもてなしパワーをもってしても

天候ばかりはいかんともしがたく、冷たい雨の降りしきる中での観光に

なってしまったようでした。


けれど今回はお天気にも恵まれ、暑からず寒からず

空気の方も東京よりは汚れているけど、あえてマスクをかけようとまでは

思わない程度の状態で、まずまずの散策日和。




マンション前の桜を横目に見つつスタート。





折しも大陸は連休中。



遊歩道にも露店が出ています。(なぜか主に乾物ばかり、異臭少々)




見せる方も見る方も、どことなく覇気がない。




例の「北の方のレストラン」のお姉さんたちが客引き中です。



最近、お客さん少ない? 2国間の諸事情の煽りか?




さて、街を歩き初めてすぐに気付いたことがあるみたいで

それは・・・



この自転車。




街角のあちこちに、こうして留まっているのですが




30分5角(今のレートで8円くらい)と書いてあります。




民間の会社が経営している「乗り捨てレンタルサイクル」なんですって。


これは上海だけでなく、広州など主要な都市で去年9月から導入されたシステムで

まぁ、一言で言えばエコ推進ってことなんでしょう。


当初は一社のみ、30分1元(160円くらい)だったのが

次々と業者が参入した結果、今では8円って・・・競争激しすぎ。


何でも、初めにスマホで登録、あとは街角に留めてあるレンタルサイクルの

ロックをアプリを使って解除し好きなところまで乗って

一定のルールに従って乗り捨てる。

どこに今、乗れる自転車が留められているかもスマホで検索できる・・・

だいたいそんな仕組みのようですが、ことルールを破ることにかけては

なかなか実力のある市民の皆さん、そんな仕組み成り立つのかな〜

と思ったあなた安心してください。


登録の際に払うデポジットが300元弱(4800円ほど)!

たとえば定められた場所以外に留めて警察に運ばれたりしたら自己責任

何かあったら、300元は即没収。

いくら上海の物価が高いとは言っても、これは大きな負担になる金額です。



いずれにせよ、初めのうちは上手くロックが解除できないとか

普通のロードサイクルよりずいぶん漕ぐのに力が要るとか

いろいろ不満もあったりしたらしいですが、今や市民の足として機能しているのは

確かなようでした。



そんな変化を感じながら、ずんずん歩き、前にも行ったことのある

モールへ寄って少し買い物。



ここの地下には、日本関係のお店がずらり。




ラーメン屋さんとか



居酒屋さんとか




でも、お父さんとemihana はそこは素通りしてモールを出ました。



それからまたずんずん歩いて、いったんマンションの前を通り越し

さらに反対方向にずんずん進みます。


ふたりがひたすら目指していたのは・・・

前に行ったことのある、ちゃんとお美味しいお蕎麦屋さん


これが食べたかったのです。



emihana としては、何も上海くんだりまでやって来て

よりによってお蕎麦食べなくたって・・・

それが本音なのは言うまでもありませんが

お父さんは「中華は断固拒否」なのです。


まぁ、毎日暮らしてるんですから、しょうがない。

気持ちはわかります。emihana だって、鬼ではない(時もある)


そんなこんなで、ずんずん向かっていたのはいいけれど

何だか様子が変ですよ〜。



あれれ?



蕎麦屋さんに向かってある行く道すがら

ずらっと並んでいたはずの飲食店が・・・



軒並み取り壊されてる〜



「もう少し先だったよね、確か・・・」

「あの辺は大丈夫なんじゃない?」


希望的観測に基づいた会話を繰り広げつつ、さらにずんずん・・・


だって、もう行くしかないですから〜!

さんざんっぱら歩いて来て、今さら引き返せないですから〜!

何キロ歩いたと思ってんの〜?

ずんずんずんずんずんずん・・・



けれど、現実はいつだって浮付いた希望を打ち砕くものなのです。



じゃじゃ〜ん




在りし日のお蕎麦屋さんはこちら




さてと・・・


来た道は戻らなくてはいけません。

来た分だけ、戻らなくてはいけません。


でもって、ここからさらに、ずんずんずんずん(もう書くのもいや)



いい加減重たい4本の足を引きずりながら、ようやくマンションに辿り着いたふたりは

お父さんがはるばる日本から運んだカップ麺をずんずん・・・じゃなかった

ずるずると、あくまでも力なく啜ったのでした。




この日の総歩数。





いったい何しに海越えて来たのやら・・・



やれやれ