海を越えて・2

こんにちは。 はなです。




車の中で・・・



さて、上の写真ですが・・・

実は、私の一生の中でも相当に大きな試練を乗り越えた直後の

心底ほっとした一瞬を激写したものです。



前回は、どんぶらこと荒海乗り越えたと言うお話でしたね。

今回はと言うと、バビュ〜ンと太平洋を高速で飛び越えた時のことでして



2005年4月のある日、場所はアメリミシガン州

とあるホテルの前にて



いつもようにお散歩途中に一休みするお父さんと私

には違いないんですけど、何かが大きく違っています。


同じ時、emihana と。お互いアメリカンサイズに成長してますね。



私たちはそのホテルに泊まっていまして


ホテルのベッドですっかりくつろぐ私ですが



まだ知る由もなかったんですよ。

次の日、私に待っているであろう最高に過酷な運命を!


ああ、何たるデスティニー!


え?・・・大げさなことばかり言ってないで、早く事情を話しなさい?

わかってますよ〜だ。


ええと、この次の日、私とお父さんと emihana は

5年間のアメリカ生活を無事終え本帰国するために

飛行機に乗ることになっていたのです。


あらそう?って・・・簡単に聞き流してはいけません。

アメリカ大陸の東の方から日本の成田まで、いくらジェットでバビュ〜ン

と言っても、13時間もかかるんですからね。

13時間ですよ。

しかも私は人間とは違って、貨物室のケージの中に閉じ込められて

ただひたすら飲まず食わずで(今は水を設置しなくてはいけないルールのようですが)

我慢しなくちゃいけないんですよ。


これを過酷と呼ばずして、何を呼ぶのか!!


何とかかんとか成田に着いて、検疫の部屋に連れて来られた時

私はケージの中にたくさん戻してしまっていて、横にもなれず

お座りをしたまま眉間にしわを寄せ固まっていたのでした。


それでも若かった私はケージの蓋が開くや飛び出して

すぐに水をもらって、がぶがぶ・・・お替りして、またがぶがぶ・・・

とにかく元気な様子に、みんなほっとしていましたが

それもつかの間、知らないおじさんが登場して

私は掃除されたケージの中に逆戻り・・・


え・・・? ・・・なんで?


それと言うのも、この時にはまだ検疫の決まりが古く

どこの国から戻っても、成田で2週間の係留が義務付けられていたのです。


お父さんも emihana も、さすがに心配だったようで

餌やお菓子やおもちゃを預け、くれぐれもお願いしますと

何度も頼んでいました。


だけどね・・・だけど、訳の分からないままの私は

そのままケージごと、知らないどこかへ連れて行かれてしまいました。


13時間の長旅を終えて、やれやれ、これで帰れると思っていた私の

ショックたるや・・・

2週間・・・そこでの毎日がどんなだったのか・・・

いつでも食欲バリバリの私がご飯を食べず、お腹を壊し元気がなかった

と言う事実から、どうぞお察しください。


面会は可能でしたが、帰れると期待するとかえって可哀想だからと

やって来なかった emihana たちが正しかったのかどうかは

私にはわかりません。(顔ぐらい見に来てくれたって・・・ブツブツ)



そして2週間後、5月吉日。


ようやく私を迎えにやって来た2人。



2週間前生き別れた部屋まで私を引き取りに



やって来ました〜(私の友・American Sky Kennel!)



やっと帰れる〜っ!!

狂喜のあまり、目からビームが漏れてる私。



あ〜、長かった! 早くお家へ帰ろう!



・・・と言うことで、冒頭の写真に戻るわけです。




今では、検疫の決まりもずいぶん改良されました。

マイクロチップ導入で個体識別もシステム化されたし

一定の準備さえしてあれば、係留は必要ありません。

中国から帰国する際のあれこれはこちらのブログでも書きましたよね。


海外にわんこさん・にゃんこさんを連れて行かれる方も

10年前と比べて、けた違いに増えているみたいです。

大切なわんこさん、にゃんこさんのことです。

必ずアップデートした情報をしっかり確認されて

何事もなく一緒に帰国できるようにしてあげてくださいね。

私からもお願いします。




帰ってすぐ、懐かしい場所へ。

やっぱり、日本はいいな〜