あの日のこと

こんにちは。はなです。



いつの間にか、GWも終わってましたし、emihana の風邪も完治したようです。

それくらいご無沙汰で、いつものことながら、すみません。



今日は、ふと思い出しちゃったことがあるので

それについて書いてみます。



2011年の11月のある日のことなんですけどね。



その日はたしか日曜日(土曜日だったかな?)で

夕方早目の散歩に出ました。


いつもの休日のお散歩のつもりだったんですよ。


この頃には、お散歩でもマンションの門の外に出ないこともあったり


途中で抱っこ、なんてこともあったくらいでした。



この日は一応、表に出て・・・


いつもの珠江沿いの道を行きました。



11月の広州はまだ半袖でもいけるくらい、真夏のような湿気はさすがになく


でもまだこんな花も咲いていて、気持ちの良い陽気なんです。



だから、私、ちょっといい感じでした。


どんどこどんどこ歩きました。



「ちょっと、はな、大丈夫?」

「どうしちゃったんだろ?」

「まぁ、行きたいって言うんだから・・・」


心臓の方だって、とっくに悪いって言われて薬を飲んでましたし

たまには発作を起こすこともあって、emihana とお父さんを

冷や冷やさせていましたから、二人とも心配半分うれしいの半分ながら

とにかく私を好きなように歩かせてくれました。


あっちに行ったから、今度はこっち〜・・・全然帰ろうとしない私は

時々、強制的に休憩させられ


それでも、快調に足を進めましたよ。


しまいには初めて通るような場所にまで足を伸ばして


歩き続けるうちに、いつしか南国の太陽も傾いて来ました。



暮れなずむ珠江に広州タワー。


街灯にも灯が点り始めます。



その後も私はemihana たちの心配をよそに、ペースを乱すことなく

ぐんぐん歩き続けて、家に帰る頃には完全にとっぷりと日が暮れていたのです。


そして、無事に家に帰ってご飯を完食。


その晩はもちろん、ぐっすりと休みました。



「長距離散歩って、これで最後になるのかな」

「たぶん、そうかもね」

そんな会話が聞こえて来ましたが、実は私も自分でそう思っていました。



散歩に出たら、すご〜く気持ち良くて、嘘みたいに足が動いて

あれれ・・・何だか調子いいな〜って・・・もちろん私は犬だから

別に頭ではっきり考えたわけではないんですけどね

それでも、何となくわかったんです。


だから、ずんずん歩きました。あっちもこっちも、なるべくたくさん。

知らないうちに道が整備されていたり、公園ができていたり

楽しくて余計に歩いてしまいました。


時間にして2時間以上は歩いたでしょうか。



ちょっとくたびれたけど、とにかくとっても楽しかった。



実際、この散歩が私の最後の長いお散歩になりました。


だから今思い出しても、あの時強制終了させられなくて良かったなって

つくづく思います。


年を取って来ると、できないことやしちゃいけないことが増えて来て

それは体を長持ちさせるために必要なのはわかるんですけど

たまにはちょっと羽目を外すのもありだよねって

今の私なら、はっきりわかります。


少なくとも、あの時好きなだけ歩かせてくれたemihana とお父さんは

私の気持ちをわかってくれていたんですね。



今はもう、好きな時に好きな場所に飛んで行けるし

何の不自由もない世界にいるんです。

だけどやっぱり、思い出します。

そちらでemihana たちと歩いた時のことを。


時にはお天気が悪かったり、足が痛かったり

忙しなくされてムッとしたり、拾い食いをして叱られたり

色々あったけど、私たちにとっては、家族と歩く散歩って

犬である証拠みたいな当たり前な日課

だからこそ大切だったんだな、そんなことを考えた今日の私でした。


ノー散歩・ノーライフだった私。