赤い靴

こんにちは。はなです。


アイ・ラブ・ぎゅう〜で、ご挨拶です。


さて、私はいったい、どうしてしまったのでしょうか?

見えない誰かの手が赤い靴を履かせたからでしょうか?


土曜日からの私は

ひたすら、回って

とにかく、回って

目いっぱい、回って

回って、回って


同じ場所をぐるぐると、目が覚めている間はずっと、回り続けているのです。


もちろんすぐに、息が上がります。並大抵のはぁはぁではありません。

もうこのまま、あっちへ行ってしまうのでは?

emihana もさすがに肝を冷やしかけた、そんな、はぁはぁなのです。

だって、どう考えても、今の私の身体能力と心肺機能をはるかに超えた

高速グルグルですから。そりゃあ、そうなっちゃいますよ。


だから、初めのうちは、酸素を吸わせてもらったり

ハウスに入ったりしてしましたが

ハウスの中でも、回ります。

そして、ゴンゴンとハウスにぶつかるので危ないし

スタックすると泣き喚くし、どっちにしても息は治まらないので


もう昨日の午後からは、野放しです。

抱っこしても、少し息が収まると、下ろして〜、歩かせて〜と暴れ出します。


回りたいんです。仕方がないのです。

自分でもどうしてだか、そんなのわかりませんが、回らなくちゃいけない!

それだけなのです。


何時間もグルグル、はぁはぁを繰り返し、もう、どうにもこうにもならなくなると

バタっと倒れ伏します。

そして、泥のように眠るのです。


一度寝たら、全く同じポジションのまま、数時間眠り続けます。


昨日の夕方くらいからは、明らかに常軌を逸した回り方で

当然足がもつれ、何度ももんどりうってみたり、あちこちスタックしまくって

その度に雄たけびを上げました。

普段鳴かない私は、鳴くとなったら、まるで怪獣のようで

emihanaは「ああ、子犬の頃を思い出す・・・近所の人に、犬ですか?と

聞かれたことがあったっけ・・・」

そう言っていました。

でも夜中に、あんな声で鳴いたりしたら、emihana の身も細ると言うもので

それはさすがに、可哀相だと思った憐れ深い私は

12時半にはばったりと倒れて、5時過ぎまでちゃんと眠ってあげましたよ。

まぁ、少しくらい身が細っても何の影響もないとは思いますけど。



とにかく、いくら止めようが、抱き上げようが、ハウスに入れようが

私はめげません。ご飯だって、食べません。

たとえ、心臓の弁がぶっとんでしまったとしても、今は回るのです。

それが痴呆の王道だから。私は進むのみ、です。



シッコもうんPも回りながらするし、少しでも突っかかると、即

怪獣に変身しますから、そして何より、私の心臓がいつまで持つか

それも気にかかるし、emihana は

「起きてる間は、少しも目を離せない。いよいよ介護地獄の一丁目か?」

などと、相変わらずの減らず口です。



だけど、思い出してほしいのです。

私は16年8か月以上も、どれだけいい子で、どれだけ可愛くて

どれだけ頑張って来たのかを。

だから今は、回ります。

私の生きる力がどこまで持つのかは私にもわかりませんが

その時が来るまで、堂々と胸を張って、王道を歩く覚悟なのです。