5年

こんにちは。 はなです。






5年前のあの日。


私はお父さんとemihanaと、まだ広州に住んでいました。



そしていつもと同じように、あのマンションの

リビングで、まったりごろんとくつろいでいました。



emihanaはいつもの金曜日のように、太極拳のレッスンに出かけ



いつもするように、レッスンの前に日本食のお店に寄って



ひな祭りのメニューに舌鼓を打ちながら



お友達と話の花を咲かせているところに、お友達のご主人から

一本の電話がかかって来たのでした。



「日本で大きな地震があったらしいよ」


それ以外の情報がないまま、いったんすぐ近くにあるお友達の家に上がって

ネットで確認しましたが、「宮城県沖で震度7」としか載っていません。

(お友達の家では日本のテレビが映りませんでした)

時間は日本時間の3時少し前だったそうです。

まだあの恐ろしい津波が東北に届く前のことだったのでしょう。


何となく胸騒ぎを覚えながらもレッスンを終えたemihanaでしたが

家に戻ってすぐテレビを点けました。


そこで、画面にいきなり映し出された映像を見て息を飲んだのです。


一面に広がる畑を真っ黒な水がものすごい勢いで走って行く様子に

いったい何が起こっているのか、頭が真っ白になり

それが川伝いに陸地を遡って行く津波だと理解したとたん

体が細かく震えだし、呆然と画面を見つめ続けることしかできませんでした。




地震直後の現地の新聞です。




想像をはるかに超えた大地震津波、そして原発の事故。

毎日テレビやネットで日本の様子を見守り続けていると

まるで日本と言う国が悲鳴を上げているように思えたそうです。




5年の月日が流れて、変わったこと、元通りになったこと

何も変わらないこと、ひどくなったこと

色々とありますが、何かを思い出すそのたびにふと

「あれは震災前だったな」とか「震災の後の出来事だった」

そんな風に思うことが癖のようになってしまったのだと

emihanaは話しています。


日本人なら、あの日のことを少しも思い出さない人は

一人もいないでしょうね。


私だって、思い出しますよ。


あの日、いつもの公園に散歩に行って



いつものように匂いを嗅いで



いつものように歩いたこと




そう言う、いつもの時間を突然奪われてしまった仲間たちがいたこと

忘れたりはできません。



みんな今ごろ、元気いっぱいお空を散歩してるかな。



きっと、そうだと思います。